2009年 01月 22日 ( 1 )


「緒形洪庵」

緒方洪庵は、天然痘に苦しむ人々を救おうと、
「除痘院」という診療所を作った。
牛痘ウィルスを投与することにより、天然痘を予防したのだ。
牛痘は、人に対しては症状が軽く、痕跡も残らない上、
近縁の病気である天然痘に免疫ができる。
ヨーロッパでは18世紀から使われている方法だ。
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しかし、除痘院が世間に認められるまで5年、
幕府に認められ公の機関として活動できるまでには、10年の歳月が必要だった。
それは、
「牛痘を使うと、牛になってしまうぞ」
という根拠の無い風説と、
心無い人による偽の牛痘ワクチンのため、
なかなか進んで予防接種を行なおうという人が増えなかったためだ。

しかし、緒方はあきらめなかった。
緒方は時に自ら近隣の家々を回って接種を行なった。

やがて天然痘がはやる時でも、牛痘接種を行なった村では感染者が出ない、
という噂が広まり、緒方の方法は民衆に認められていくのだ。

緒方は西洋医学を取り入れた。
だが、それだけではなくて、それを広めるための、
地道な、草の根活動こそが、今も語り継がれる所以だろう。
緒方はその後、適塾を開いて、福沢諭吉らを育てることになる。


草の根活動、と聞いて思い出すのは、
マザー・テレサのこの言葉だ。
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貧困や戦乱にあえぐ人々に対して手厚い看護を施し、
そして助からない患者は、最後まで看取った。

彼女は言う。
私達が行なっていることは、大海の中の一滴に過ぎません。
 しかし、私達がそれをやめれば、確実に一滴が減ってしまう。

彼女が看たような人々を生み出す原因となる、貧困や戦火について考えるのも大事だ。
しかし、こうした枝葉の活動も、やはり同じくらい大切なのだ。

ノーベル平和賞を受賞した後、記者が
私達は世界平和のためにどのようなことをしたらいいですか?
と問われた時には、テレサは微笑み
家に帰って、家族を大切にしてください。
と答えた。


おそらく今考えるべきは、
過去に何が「できた」か、未来に自分が何が「できる」かではなく、
将来自分は何が「したい」か、ということ。
そして、どんなに小さくても「今」この瞬簡に自分にできることだと思う。
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by ton2_net | 2009-01-22 07:39 | "言葉” | Trackback | Comments(8)

Ooishiです。もはや社会人です。このブログ記事は、私個人にのみ帰属するものです。なぁんちゃって。
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