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対談まとめ(素粒子実験物理学者)

今日、素粒子実験の先生とお話させていただく機会があった。
対談まとめ。

・科学研究は何のために行われるのか

「知的好奇心のために」
「面白いから」
と研究をする第一線の科学者たち。
個人的には、私は研究の動機はそれでいいと感じている。

一方で、それを「社会の利益とどう結びつけるのか」を考える人も必要だ。
僕は、研究とはやはり「社会を幸せにするため」に行われるべきだと考えている。
本来、そう信じているからこそ、国民は税金をおさめて、税金が研究費にまわるのだろう。

また、「人類の知的好奇心を満たすために」と言っている割には、
きちんと情報が入ってこない。
これまで人類が考えたことのないような、
この時代に生まれ合わせなければ見ることの出来ないような研究が行われているのに、
世間の人々はそのことをほとんど知らない。

また、科学の世界の世間への情報公開は、テクノロジーの発展にも寄与するはずだ。
科学は、もっともっと社会を幸せにできるポテンシャルを秘めているのに、
その可能性をもてあましているように感じる。


・教育的側面からの社会貢献

就職活動をしていて気が付いたことがある。
就職活動は、「自分自身」という学問をすることである。
これまでの経験や考えから、「自分自身とは○○である」と、より普遍的な法則を発見することである。
そこから、
「私は~~がしたい」
「私は~~ができる」
「よって、あなたの会社に入って仕事をすれば、会社も、私もハッピー」
と言う事なのかもしれない。
とすれば、その法則は、これまでの経験や考え、つまり「自分自身」という学問
を進めるためのよりたくさんのデータに支えられている方が、信頼性が高まる。
データから法則を導き出しても良いし、
法則を仮定してデータを用いて証明しても良い。

これっていうのは、科学の研究のやり方と全く同じことではないか、と思う。
対象が自然なのか、自分なのかという違いだけで、科学の研究の仕方は、
「物事の一つの捉え方」として十分機能する。

今、科学報道は、「~~が分かった。すごいねぇ」というものばかりのように感じる。
しかし、科学の本当に魅力的な部分は、その結果に至る仮定にこそあるのではないか。
それは科学が社会に与えられる大きな利益になるはずなのに、
そこのところが現状ではないがしろにされているように感じる。
by ton2_net | 2010-03-16 22:21 | 物理学
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