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音の消滅

「リアル」13巻を読んだ。
最高に、いい。

途中、音がなくなるシーンがある。
プロレス会場で、最高潮に盛り上がっているので、
本当はものすごくうるさいはずなのだが、
主人公の一人にとっては、音が「消える」。

集中している時に似ている。
周りの喧噪が消えて、ふいに「あちら側」へ行ってしまう。

数学の問題を解いているときかもしれない。
100m走のスタート前かもしれない。
大好きな誰かから、聞きたく無かった言葉を言われたとき、かもしれない。

そういう瞬間、人は、「自分」に出会っているのだと、僕は思う。

自分が「自分」だと感じている、理性の自分。
でも、本当はそのもっと深い所に、
自分の知らない無意識の「自分」が眠っている。
きっと自分の知っている自分は、氷山の一角にすぎないのだと思う。

自分の知らない「自分」に出会う。
その表現としての、「音の消滅」。
マンガに限らず、小説、映画、テレビ番組…、
色々な場面で使われるこの演出が、僕は結構好きである。

ただし条件がある。
それは、ちゃんと「戻って来ること」である。
消えた音が、消えたまま場面転換せずに、
ちゃんと元の世界に帰って来る。

その時、主人公は有った事の無い「自分」に出会い、
新しい自分になる。
それが「成長する」ということの一つの側面だと思う。


井上雄彦は、それを教えてくれる。
そういえば、彼の代表作「SLAM DUNK」の最終巻でも、
「音の消滅」が描かれていたっけ。
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by ton2_net | 2013-11-26 00:50 | Trackback | Comments(0)

Ooishiです。もはや社会人です。このブログ記事は、私個人にのみ帰属するものです。なぁんちゃって。
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