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カテゴリ:おすすめ作品( 14 )


8月6日の「シン・ゴジラ」

きょうはおやすみ。
引っ越して来たばかりの東京の新居の周りを、
自転車でまわってみる。

すると、近くに映画館付きイーオンを発見。
せっかくなので、気になっていた
「シン・ゴジラ」を見てきました。
e0126903_23160705.jpg
結論からいうと、大変良かったです。
脚本・総監督は「エヴァ」の庵野さん。
あいかわらず、「科学的な装置の美」の見せ方が本当にうまいなあと思う。

むかし、研究関連でお世話になっていた
高エネルギー加速器研究所(KEK)で、
研究者の方にある印象深いお話を聞いた。
なんと、「エヴァ」を作るにあたって、
庵野さんがKEKに見学に来た、というのである。

研究者の方は、
もちろんメインの大きな装置について説明しようとするのだが、
目を離すと庵野さんは、地面を這う極太ケーブルなんかを
写真におさめていたという。

「エヴァ」を最初みたとき、
電線とか信号機とか日常の「装置」に加えて、
基地の中のケーブルとか、
意味不明のプログラムが映し出される画面とか、
「なんか科学チックなもの」、
「意味はわからないが美しい(orかっこいい)もの」を
大切にしているなあと思った。

今回の作品でも、それが存分に活かされている。
印象深いのはスーパーコンピューターの場面とか。

あと、「あの音楽」を共通して使ってるのが、
個人的に、すごく良かったですね。笑


で、もう一ついいなと思ったのが、
原作の「ゴジラ」をリスペクトしているなと思ったこと。
リスペクトする、ということは
その「哲学」を受け継ぐということですね。

有名な話なんですが、
ゴジラって、元々核実験のために生まれた生物、という設定らしいです。

幼少の頃、なぜか(経緯をまったく思い出せない)
実家の近所の映画館で
「ゴジラVSメカキングギドラ」を観た。
やたら音がうるさくて、こわくて、
ずっと耳をふさいでいた覚えがある。

それなのに、なぜかゴジラというキャラクターに魅了されて、
「ゴジラ大百科」的な本を購入。

そのとき、その出自を知った。

小学生であるから、
当時は、へぇ〜くらいにしか思わなかったが、
年を経るにしたがって、そ
ういう「メッセージ性」がある作品なのだなあと思った。

作品では、作中、
「ゴジラに核兵器をもちいるか否か?」という葛藤が描かれる。
(大体映画ですごいの(エイリアンとかなんとか)が出て来ると
 核を使おうとしますよね…。)
その中で、被爆後の広島・長崎の画像が(どちらも3秒ほどずつ)出て来る。

8月6日という日にこの映画をたまたま見たことに、
少しはっとする思いだった。

元々、「核兵器」というものの恐怖を具現化したゴジラ。
それを、うまく、裏テーマ的に描いているなと思った。
しかも、2011年を経験した今だからこそ、描ける形で。

エンターテイメントとしても面白く見ました。

広島を離れて丸3年経ちました。
ちょっと、色々と忘れていたなということを、
色々と思い出しました。

すごく遅くなってしまったけど、
これを書いたら、少しだけ黙祷して床につこうと思います。

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by ton2_net | 2016-08-06 23:15 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

今年の本アワード

やったりやらなかったりの「今年の本・大石アワード」でありますが、
今年はやります(簡単に)。
下にノミネート作品(読んだ本)を掲載してあります。

仕事関係で読んだ本が多かった年ですね。
ノンフィクションが多かったような。
でもそれなりにバランス良く色んな本が入っている気がする。

1月にふと思い立って谷崎潤一郎の「細雪」を読みました。
前々から(上)だけ買ってあって、たぶん1年くらい積読(つんどく)。
でも置いておくって言うのも大切ですね。ふと手に取ってみたり。
買ってなかったら読んでないですよ、きっと。
(と自分に言い聞かせて本棚の読んでない本をちらっと見やる。)

ストーリー的に、「血湧き肉踊る」という感じでは全くないですが、
描写がとにかく細かい。
本当にある家族の中に著者が何年か住んでみて書いた記録、
なんじゃないかと思うほど。
「キャラクターが頭の中で動き出す」というのはこういうことかという感じです。

当時(昭和前期?)の息づかいが感じられる小説で、
自分の中でなんだか「新しかった」です。
船場言葉もいいですよね。
姉妹の相づちが「ふんふん(うんうん)」なんです。

岩城宏之「指揮のおけいこ」
これは面白かった。
純粋に読むのが楽しかった。
エッセイを読む楽しさを教えてくれる一冊です。
知らないことばっかりで、しかもそれが具体的に書いてあって、
よくわからない「指揮者」の世界をかいま見せてくれます。

広島時代の上司が引っ越す時にもらった本の中の一冊で、
これも2年くらい本棚で休んでいました。
急になんで読んだのだろうか。
「のだめカンタービレ」をもう一回買い直したのと関係あるかもしれない。
とにかく、いい本です。

これも、よかったですね…。
山岳ヘリ救助の草わけ、篠原秋彦さんの反省を綴ったもの。
具体的に書かれた現場の記述は本当に壮絶です。

救助ものとしてもそうですが、
ものすごい人間くささがあって、ドラマがあります。

「岳」というマンガに出て来るヘリ救助のプロがいるのですが、
そのモデルはここから来ているということです。
(『岳』の何巻かに「あとがき」があって、そのことを明かしています。)

えー…、今さら…。という声が聞かれそうですが、
生まれて初めて読みました。
「有名だし、一応読んでおくか」という感じだったのですが、
読んでみると、すごいですね。
・テーマ(課題だけでなくどうすべきかも含めて)
・それに向かって行く具体的な事実の積み重ね
・それを表現する方法の多様さ
という三つが兼ね備えられた、まさに「名著」だと感じました。

科学(化学)や「自然と人間の関係性」といったことに興味が有る方、
一度読んでおいて損はないですよ。

これは…感動しました。
気づいたら、ほとんど全ページに折り目がついていた本。

世界中の「神話」を研究しているキャンベルに、
ジャーナリストのモイヤーズがインタビューした形式の本。
実は、別々に生まれた神話も、
調べて行くと、ものすごく共通点があることがわかってきたと言います。
つまり、人類共通の普遍的な何かが、「神話」に含まれていると。

これは、この二人が組んだからこそ生まれた本なんだと思います。
深い知識を持つキャンベル。
それを、「私たちの生活」にまで落とし込んだ疑問をぶつけるモイヤーズ。

これは、本当に、みなさん、ぜひ、買ってみてください。
文庫でアマゾン1080円ですよ。
途中で挫折するかもしれないけど、挑戦する価値のある本です。
「今を生きるための神話」とでもいいましょうか。
そうか、人間って元々そうだよな、と思います。

今年、ウェブ上で行われていた(今は書籍に鳴っている)
『村上さんのところ』というページ。
村上春樹が読者からのメールに答える、と言う企画です。

この中に、この本のことが書いてあって、買いました。


…というわけで、今年の「大石アワード」は、
ジョーゼフ・キャンベル/ビル・モイヤーズの
『神話の力』に決定しました!
パチパチパチ。


他の本についても書きたかったのですが、
疲れたので(読んで頂いた方も疲れていると思いますので)
この辺りで〜。


● 終わりに
ジャーナリストの立花隆さんと、お仕事をさせて頂いたことがあります。
東京に”ネコビル”という有名な建物があって、
そこを事務所にしておられます。

狭い階段をあがっていくと、階段の壁にもずーっと本が。
部屋にももちろんずらずらーっと本が。
ベッドの上にもどさどさと置いてあって、
「この人、どこで寝ているんだろう」と思ったのを覚えています。

「それにしても、すごい本ですね」と話しかけると
本に囲まれた机に座って原稿を書いていた立花さんは、
「うん。うん。まあね、でも30までに読んだ本で人生きまるからね。
 君もたくさん読んだ方がいいよ」
とおっしゃいました。



2016年を過ごして翌年の1月を迎えると、30になります。

30への、最後の年。

立花さんの話を聞いて
「よし、とにかく1年100冊!」と思いましたが、
中々届きません。去年も60冊。

でも、まあ焦らず、できることをやるしかないなとも思っているのですが。

来年もどんな本と出会えるのか。楽しみです。
みなさんも、素敵な本を読んだら、教えてくださいね。

オススメされて、オススメして。

やっぱり読書の文化も、
実は人との関係性の中で育まれるものだと思います。
よいお年を。



******今年読んだ本(60冊)********
  1. 0103大友啓史「クリエイティブ喧嘩術」
  2. 0104塩野七生「ローマ人の物語①ローマは1日にして成らず(前)
  3. 0128江國香織「デューク」
  4. 0129清水宏吉「福井体力、学力日本一の秘密」
  5. 0130太田あや「ネコの目で見守る子育て」
  6. ◯0130谷崎潤一郎「細雪(上)」
  7. 0130吉本隆明「少年」
  8. 0203清水宏吉「つながり格差」
  9. 0205太田あや「東大合格生のノートはどうして美しいのか?」
  10. 0205太田あや「東大合格生のノートは必ず美しい」
  11. 0209志水宏吉「調査報告「学力格差」の実態」
  12. 0212阿部 昇「頭がいい子の生活習慣-なぜ秋田の学力は全国トップなのか?」
  13. ◯0222佐野眞一「だから、僕は、書く。」
  14. 0304「和食は福井にあり」
  15. ◎0325ジョーゼフ・キャンベル「神話の力」
  16. 0325安西水丸「ちいさな城下町」
  17. ◯0325ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」
  18. ◯0412村上春樹・安西水丸「象工場のハッピーエンド」
  19. 0504村上春樹・小沢征爾「小沢征爾さんと、音楽について話をする」
  20. ◯0507岩城宏之「指揮のおけいこ」
  21. 0509谷崎潤一郎「細雪(中)」
  22. 0518山本義隆「原子・原子核・原子力」
  23. 0531山田ズーニー「大人の進路教室」
  24. 0612ダレン・ネイシュ「世界恐竜発見史」
  25. 0612金子隆一「最新恐竜学レポート」
  26. 0616井上ひさし「父と暮らせば」(再)
  27. 0618福井県立博物館「手取層群の恐竜」
  28. 0619「恐竜学 進化と絶滅の謎」
  29. 0622村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」(上)(再)
  30. 0630井上ひさし「井上ひさしの読書眼鏡」
  31. 0701村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」(下)(再)
  32. 0811たにかわしゅんたろう「せんそうしない」
  33. 0811佐藤兼永「日本の中でイスラム教を信じる」
  34. ◯0815谷崎潤一郎「細雪(下)」
  35. ◯0820羽根田治「空飛ぶ山岳救助隊」
  36. 0824椎名誠「わしらは怪しい探検隊」(再)
  37. ◯0826村上春樹「辺境・近境」
  38. 0827鈴木俊之「福井あるある」
  39. 0827布川愛子「ボールペン一本ですぐ書ける”おしゃれで大人な”イラスト練習帖
  40. ◯0827「魅せる日本語のレイアウト」
  41. 0829益川敏英「科学者は戦争で何をしたか」
  42. 0831村上春樹「パン屋再襲撃」(再)
  43. 0901司馬遼太郎「坂の上の雲(三)」
  44. 0902八木絵香「対話の場をデザインする」(再)
  45. 0907イラストレーション緊急増刊「安西水丸 青山の空の下」
  46. 0908村上春樹「Sydney!① コアラ純情編」
  47. ◯0918村上春樹「職業としての小説家」
  48. ◯0920レイチェル・カーソン「沈黙の春」
  49. 0930内田樹「困難な成熟」
  50. ◯1111森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」
  51. 1120海堂尊ほか「死因不明社会2 なぜAiが必要なのか」
  52. 1120中川毅「時を刻む湖 7万枚の地層に挑んだ科学者たち」
  53. 1121山際淳司「スローカーブを、もう一球」
  54. 1125ごとう ゆさ「ふかいかん」
  55. 1128池上彰「高校生からわかる原子力」(再)
  56. ◯1204森田真生「数学する身体」
  57. ◯1220吉本ばなな「おとなになるってどんなこと?」
  58. 1222茂幸雄「これが自殺防止活動だ…!」
  59. 1228國米 欣明「人間と原子力〈激動の75年〉」
  60. 「社会的養護からの挑戦」

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by ton2_net | 2015-12-30 01:00 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

「もう上にいきましょう。ここ寒いわ」

村上春樹の『ノルウェイの森』(講談社文庫)の中で、
好きな一節が、下の「緑」と「僕」のやりとりだ。

 「でも可哀想なお父さん。
  あんあに一所懸命に働いて、店を手に入れて、借金を少しずつ返して、
  そのあげく結局は殆ど何も残らなかったのね。
  まるであぶくみたいに消えちゃったのね」
 「君が残ってる」と僕は言った。
 「私?」と緑は言っておかしそうに笑った。そして深く息を吸って吐き出した。
 「もう上に行きましょう。ここ寒いわ」
(pp.167、改行編集)

この抜き出し、何回か既にやっている気がするが、ここすごいと思う。
なんですごいと思うのかよくわからないけど、ここで何かが変わったと思う。
それで、その変化がごく自然に描かれているように思う。

緑は、笑ってはみたものの、直後にちょっと泣きそうになったんじゃないかな。
「もう上に行きましょう。ここ寒いわ」ってすごいな。
村上さんが、エッセイでよく書いているように、
村上さんの中で本当に登場人物が生きているんだろうな。
それを見ている村上さんが、文章で描写している。

そういうことが感じられる箇所のような気がします。

こういう「シーン」に、人生で何度出会えるか。
出会えたとして、それが「シーン」だと気づいて大切にできるか。

毎日を丁寧に生きて行きたいと思わせてくれる一節だなあと思います。

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by ton2_net | 2015-11-02 12:59 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

1秒に勝る感覚

友人に、テレビの編集をしている女の子がいる。
最近、何人かと一緒に飲む機会があって、色々話を聞いてみた。

面白い話がいくつも聞けたのであるが、
一番びっくりしたのは、
「1フレーム単位で編集をする」という話である。

「特に、スポーツなんかは」とその女の子は言う。
「次のカットとのつながりで、1フレームあるか無いかで印象が変わって来たるするしね」。

ここで、「フレーム」という単位について説明しなくてはならない。
僕も曲がりなりにもテレビというものに関わって仕事をして初めて知ったのであるが、
テレビというのは、どうも”高速紙芝居”であるらしい。

なんとなく、静止画と動画は別物のように感じてしまうが、
動画は、なんのことはなく、
静止画をならべてぱぱぱっとスライドショーしているだけである。
当たり前と言えば当たり前で、パラパラマンガと同じですね。

で、今のテレビは1秒に30枚の静止画を並べて、
あたかもモノが動いているように見えている訳です。
その1/30秒の静止画一枚を「1フレーム」と呼ぶ。

1/30秒ですよ。0.03秒?
一枚、絵があろうがなかろうが絶対気づかないような気がするけど、
印象がやはり違う、とその女の子は言うわけです。

で、その基準は感覚で、「見ていて気持ちいいかどうか」だという。
すごい世界だなと思いませんか?
へぇ〜っと思いながら話に耳を傾けていた。


この話を聞いていて思い出したのが、
指揮者・岩城 宏之さんの『指揮のおけいこ』(文春文庫)という本。
ベルリンフィル、ウィーンフィルなど
数々のトップオーケストラで指揮した岩城さんが、
「指揮者って結局、何してんの?」を綴った名著です(大変面白かった)。

この中(pp.44-45)に、
指揮者が指摘する「遅い」とか「早い」という指摘について
具体的な数字を示した一節がある。

 リハーサルでの敷佐の仕事の何分の一かは、タイミングに関してである。
 「オーボエがちょっと早かった」
 「シンバルの出が少し遅いです」
 などと指揮する。

 この「ちょっと」とか「少し」がくせもので、具体的に数字で言うと、
 「0.03125秒」以下の誤差を言っていることになる。

 (中略)

 早足のテンポの一拍は、普通、メトロノーム120くらいだ。
 一拍は0.5秒である。
 途中を省くが、
 この一拍を八つに割った三十二分音符などはしょっちゅう出てくる。

 これ一個が0.0625秒だ。

 その音の出がちょっと早いとか遅いなどと言うわけで、
 「ちょっと」は0.03125秒以下ということになる。

ここでも、0.03秒という数字が出て来た。
人間の感覚というのは、1秒よりもはるか細かい所で働いている。
これも生きるために必要な能力として、進化したのだろうか。

テレビとかオーケストラとかいう世界ではなくても、
日常の会話の中で(相づちとか頷きのタイミングとか)、
きっとものすごく大事な働きをしているんだろうな。

1秒より小さな時間も、馬鹿にできないですよ。


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by ton2_net | 2015-10-31 18:46 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

ドビュッシーの話

クラシック音楽は
(と話始めるほど詳しいわけじゃなくて、
 暇な時にPCでBGMにしているだけなのだけど)
いつ頃からなんとなく聞くようになったかというと、
断然大学4年生の卒論を書き始めた頃だと思う。

どうしても研究室にいてPCに向かう時間が長くて、
(実験を終えて、解析も自分のPCから解析PCにリモートログインしてやっていたから)
暇だからとインターネット・ラジオで聞いていたのである。
先輩(まっきーさん)の影響で、もっぱらottavaを聞いていた。
曲名がすぐわかるのがいいですね。
それまでまったくクラシックなんて聞いた事がなかったから、
ここで「こんな音楽があるんだ」というのを知った。

一番印象に残っているのは、ラヴェルの「水の戯れ」。
聞いた瞬間にすーっと頭の中を涼やかな風が抜けて行く感じがした。
慌てて曲名を確認して、あぁすごい、本当にその通りの音楽だ、と思ったのを覚えている。
で、そこから「弦楽四重奏曲 ヘ長調 1番」とか、「夜のガスパール」とか、
結構ラヴェルが好きだった時期があったけど、
今はなんかドビュッシーが好きだ。

坂本龍一の出している「Schola」という本のドビュッシー版の付録CDの中に
「映像ー荒れた寺にかかる月」というミケランジェリ演奏の曲が収録されており、
これも「水の戯れ」に負けず劣らずショックを受けた。
本当に目の前に映像が浮かんで来る気がする(題名を見て聞いたからかもしれないが)。
ちょっと切ない気分になるすごく綺麗な曲で、すごくいいですね。
秋に聞くといいと思うけど、春に聞いてもいいですね。

あとは「月の光」もいいし、「亜麻色の髪の乙女」もいい。
今流れて来た「アラベスク第一番」も素敵だ。
車に乗っている時はJ-POPだけど、
家では最近、クラシックか落語かという感じです。はい。

なにせ全然知らない世界なので、少しずつ発見があって楽しいです。
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by ton2_net | 2014-04-08 01:16 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

【映画】カールじいさんの空飛ぶ家

実は、原作では白雪姫は悪い魔女にだまされて、3回死んでいる。
(そして、3回生き返っている。)

昔話研究家の小澤俊夫は、Disneyは、お話を綺麗にしすぎようとして、お話の持つ、本来の意味や魅力を色あせさせてしまったと言う。
小澤は言う。物語は、子供の頃に「内なる残虐性」を克服するためにあるのだと。

確かに、Disney映画の中には、人や動物が死なないものが多い。
その方針の中には、ウォルト・ディスニーなりの、信念があったのだと思う。


しかし、2009年に公開された「カールじいさんの空飛ぶ家」では、
唯一、命を落とす人がいる。
監督のPete Docterはインタビューで語る。
「彼は、カールの"生き映し"になっています。
 彼を最後にどうするか、非常に悩みました。
 しかし、これはカールとエミーの物語で、彼の物語では有りません。
 彼は副線であり、カールが何らかの面で死ななければならないとすれば、
 副線である彼が代わりに命を落とすのです。」

これは、実はカールじいさんがある意味で"死ぬ"物語なのだ。


この映画で一番感動したシーンは、ボーイスカウトの少年ラッセルを助けるため、
家具をどんどん外に投げ捨てるシーンだった。
浮力の弱くなった風船では、そのまま家を浮かせることは出来なかったからだ。
カールじいさんは、亡くなった妻のエミーとの思い出にしがみついて生きてきた。

しかし、カール・フレデリクセンは、妻の残した「わたしの冒険ブック」を読んで、
妻がそれを望んでいなかったことを知る。

エミーとの思い出であり、エミー自身の投影である家具や絵画、そして二つの椅子を
家から投げ捨てたとき、「空飛ぶ家」は、浮き上がった。
もう一度、新しい冒険に出発するために。



この映画の一つの"肝"は、「家が浮き上がるまで」をどう描くか、というところだ。
ここがうまく行かないと、”私たち”はカールと一緒に万感の思いを込めて旅立つことができない。
この映画では、声を無くし、音楽と映像だけでそれを表現している。
「無声映画」に映画の原点がある、と考えるpixerの新しい表現手法だ。

コミカルなタッチで描かれるキャラクター同士のコミュニケーションの中に、
人生に対する深い洞察とそのメッセージが込められているという気がする。
良い映画でした。


カールじいさんの空飛ぶ家【予告】 声・渡辺いっけい

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by ton2_net | 2010-12-03 10:56 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

タイに行くとモテるのか、モコだからモテたのか。

昨日は岩井ハーフマラソン。
「花井より男子」,「DARU+」,「けんじ一派」の3チームが団体の部で入賞。
毎年恒例のモンテールのケーキを頂き、おこぼれにあずかった。
(はない、えびちゃん速かったなぁ…)

みーさんが招待選手として呼ばれていて、yuiさんもいた。
二人とも入賞していたようだ。(っていうかみーさん優勝?)
みなさん、お疲れさまです。

そして、これも毎年恒例的な行事、「パパゲーノ」へ。
N尾、T置、あっさいと「負けた話」の披露をしつつ、食べる食べる。
N尾は、すごかった。やはりこの男は持っている。
あっさいは、自称「笑えない負け話」が多すぎるらしい。
T置は、特に負けたことないそうだ。(ふーん…。笑)

そして、ゆりか嬢主催の2−6飲みのため、いざ「串焼き番長」へ。
今は亡き「千鳥」の跡地にできた飲み屋。
広かったし、結構良かった。
(しかし、ハイボールは不評だった。)

あっきー(勉強会に行けなかった。 ごめん><)、
もこ(タイにはファンクラブがいくつも…)、
くまだ(「最終的に、独り身で料理屋開きますから、食べにきてくださいよ」)、
すずたく(パパゲーノ後の主将コールはさすがに辛そうだった)
えびちゃん(えびフォーク持参)、みどりちゃん(眼鏡はJINSで買いました)
あんじゅちゃん(「第一回笑顔選手権主審;後述」)
という豪華2年陣と沢山話した。
すごい楽しかった。
そして飲み過ぎ、一部の方に飲ませすぎた。

6年陣とは、けんこば、ちゃどと絡みつつ、
窪田、N尾にまっちゃん、くまだを含めた5人で
「第一回笑顔選手権」(主審:あんじゅ 大会長:ゆりか姫)が開催された。
大会長の好評としては、
「そんな作り物の笑顔では、あんじゅちゃんは喜ばないよ」とのことでした。
失礼しました。


とにかく楽しかったんだけど、印象に残ったのはもことあっきーのお話。
もこは、日本語教師のボランティアとして半年タイに行っていた。
「タイの子が、覚えたての日本語で一所懸命話そうとしてくれるのには、
 本当に感動しました。」
という話を、とても嬉しそうに話してくれた。
「なんで行こうって思ったの?」という問いに対して、
「タイに行けて、教えるってこともできるから、これは行くしか無いな、と。」
というような(ごめんね、酔ってたから)ことを言ってくれていたと思う。
「給料は?」
「ボランティアなので、無いです。」
「航空券とかも?」
「はい、実費です。」
身銭を切って、自分の興味あるところにえいや、と飛び込めることは、
本当に素晴らしいことだと思う。
僕自身は、留学なんて本気でこれっぽっちも考えたこと無くて、
せいぜいウズベキスタン旅行したくらいだけど、
(しかし、この経験が色んな人にすごくウケる。)
えいや、と飛び込んでみないと分からないことは、本当に沢山有ると思う。


あっきーは、友達と自ら経済の勉強会を開いているという話をしてくれた。
一番感動したのは、確かこのような言葉(ごめんね、酔ってたね)。
「何の役に立つとかじゃなく、なんか、知りたいんです。
 だから勉強したいんです。」
あっきーはカナダに留学していて、また留学するかもしれないとのこと。
受け身より、積極的に学ぶ方が、絶対に楽しいよね。
「積極的に学べる学問に出会えたこと、切磋琢磨できる友達がいることも、
 すごく有り難いことで、だから頑張れる。」
と言う言葉からも、ほんとに勇気をもらうような気持ちがしました。

すごいですよね。二人だけじゃなく、2年生、みんな落ち着いてて、色々考えている。
これでまだ2年生とは、末恐ろしいですよ。笑
自分が2年の時なんて、山しか行ってなかったなぁ…。
なんも考えてなかったですよ。
寝てるくらいなら、本読めよ、と言ってあげたい。


陸上は、個人競技に見えるけれど、本当に”チーム”というまとまりが大切な競技だと思う。
一人ではたどり着けない所に、「みんなで」頑張るから、行ける。

陸上に限らず、頑張っている人と有意義な、楽しい時間を過ごすことは、
とても大切なことだと思う。
モチベーションっていうのは感染するから。
そういう”感染経路”を大切にしよう。

自分の中だけじゃ、すぐ枯渇してしまうよ。
まわりからつんつんされて、新しい”油田”が見つかるし、出来るんだと思う。
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by ton2_net | 2010-11-16 00:08 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(5)

一線を越えるために

夏に、大島に行った。
海に面した飛び込み台があった。
高い岩場から、細長い板が伸びているのだ。
(ピーター・パンがフック船長につかまって、サメの泳ぐ海に落とされる直前のシーンを
 思い浮かべていただきたい。
 フック船長は、すぐ落とせばいいものを、ちゃんとティンカー・ベルが来るまで
 待ってくれる「根はいいやつ」、というのが僕のフック船長に対するイメージ。)
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この飛び込み台から飛ぶ人には、2種類の人がいる。

「瞬間的に飛び込める人」と、
「ちょっと、飛び込むまでに時間がかかる人」だ。

前者は、見ていて心地が良い。
飛ぶ毎に、飛び方のバリエーションが増えて、
「次はどういう飛び方をしてくれるんだろう」
と期待できる。
同好会の猛者どもは、ほとんどこちらであった。

後者の場合を、現地の子だろうか、小学生の子どもが見せてくれた。
板の先までは行くのである。
そして、そっと下を除き見て、フリーズ、
その後、じりじりと「安全地帯」に帰ってくるのである。

一度こうなってしまうと、なかなか飛べない。
何度も板の先には行く。
しかし、怖くて飛べない。

後ろで待っている人は、
「怖がりだな」
と思うかもしれない。
あるいは、
「早く飛べよ。他の人がとべねーじゃねーか。」
という心ない人もいるであろう。

しかし、「そこ」に行くことが大事な気もする。
何回も、何回も同じことをしてしまう。
それは、一見失敗を重ねる愚かなことに見える。

しかし、「そこ」に立つことなしに、
「そこから飛ぶ」ことはできないのである。
何回も「そこ」に立つことで、恐怖にも少しずつ馴れて行く事が出来るかもしれない。


私は、前者の飛び方の人を応援したい。
「もっと飛べ、がんがん飛べ!」と言いたい。

しかし、同時に、後者のような飛び方の人も応援したい。
失敗しても、失敗してもあきらめないで「そこ」に行けること。

いつかふっと、飛べる時が来ると思う。
飛んでしまった直後に、恐怖心が最高潮に達する。
「一体、どうなってしまうのか?」
しかし、次の瞬間、全身が心地よい海の冷たさに包まれる。
海面に顔を出す。
鼻がつーんとして、あぁ、生きてる、と実感する。

僕が飛び込み台から去るまでには少年は飛べなかったけど、
いつかそこから飛べた時には、戻ってきて母親に言うだろう。
「大した事なかったよ!」

今日の練習後に、ふとこの少年の事を思い出して、書きたくなった。
がんばろう、と思った。
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by ton2_net | 2010-09-15 22:20 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

「一寸先は闇」を経て

岡本 忠成の作品に、「ちからばし」(1976)がある。
原作は、小泉 八雲(ラフカディオ・ハーン)である。

主人公の松吉は、日が暮れてしまった中で家路を急ぐ。
もうすぐ村に帰り着く、という吊り橋で、一人の女に出会う。
「すぐ戻ってきますので、どうか、この子を抱いていてくれませんか?」
事情がわからぬまま、しかし必死の心を感じ取った松吉は、承諾してしまう。
「決して、この子を離さないでくださいね。」
と良い残し、女はどこかへ消えてしまう。

子どもを抱いて女の帰りを待つ松吉だが、ある事に気づく。
子どもが、段々重くなっている!
とても耐えきれない重さになった子どもを抱え、
しかし、松吉は決心する。

松吉が決心したのは、この時だった。
事の成り行きを恐れない事。
約束通り、力の続く限り子どもを離さないこと。


もうダメだ、と思った瞬間、子どもはすぅっと、軽くなり、消えてしまった。

一体、あれはなんだったろうと思っている松吉は、
近くの村で難産があり、子どもの命が絶望視されていたにも関わらず、
無事に出産されたことを知る。

ほっと一息ついた松吉は、額に流れる汗を拭おうと手ぬぐいを取り出すが、
少しの力で手ぬぐいを引き裂いてしまった。
この出来事以来、松吉は、怪力を手にし、生業である畑仕事に精を出し、
人々はこの橋を「ちからばし」と呼んだのでした。
(以上、うろ覚えでした。)


「やったぞ!」と
思えるような仕事をした時に共通するのは、
「このまま続けて、ほんとに最後まで行けるだろうか?」
という不安な時期を乗り越える事だと思う。

先の見えない、一寸先は闇の状況で、
松吉のように後先を考えないで全力を出せるか、否か。
簡単なことではないけれど、それができる人は、強い。
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by ton2_net | 2010-09-07 15:49 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

いいエントリー、ありまっせ

最近良いな、と思ったブログエントリーを紹介します。
時間ある人は読んでみてね。

宗 分州さんの「偽 リーダー論」(1-3)
リーダーはこうである。
ということではなくて、「こういうリーダー面してるヤツって、大抵偽物だよね」と
逆説的にリーダーの要素を発見する記事。


横山 広美さんの、視点・論点 「科学の説明 義務化」

世阿弥の「秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず」という引用の箇所に「なるほど!」です。
どういう疑問があって、なぜその研究が行われていて、これからはどうしたいのか。
日本の科学報道の一部では、この「流れ」が軽んじられている気がします。

内田 樹さんの「緋色の研究」の研究
緋色の研究、懐かしいですね。何度も読み返しました。
シャーロック・ホームズとワトソンの出会いと二人が手がける最初の事件を描いた小説です。
うまく説明できないもの(what is out of the common)ものはたいていの場合障害物ではなく、手がかりなのだ。この種の問題を解くときにたいせつなことは遡及的に推理するということだ。

うーん。含蓄がありますね。

「千の事件を知っていれば、千一番目は簡単です。」
というホームズの言葉は、大学受験の数学を勉強している時によく思い出しました。

ちょっと前の記事ですが、
茂木 健一郎さんの○○は脳に良いですか?
昨日、メチャイケに茂木さんが出ていた気がするのは気のせいか…?
自分の専門とする領域を、専門外の人に説明する時の心得。
本当にこういう質問は多いのだと思います。


時々、「書きたい事はあるけど、ごちゃごちゃしていて文章にできない」時なんか、
鬱憤をはらすためにこういうリンク記事を書く事にしています。

今日から大島だ!!
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by ton2_net | 2010-08-22 12:30 | おすすめ作品 | Trackback | Comments(0)

Ooishiです。もはや社会人です。このブログ記事は、私個人にのみ帰属するものです。なぁんちゃって。
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