生徒の話の聞き方を教わる授業。
そこで、生徒役を演じる。
みんなのでっちあげたシチュエーションは様々。
給食を食べたくないから。
勉強する意味がわからない。
担任の先生が嫌い。
体育祭に出たくない。
いじめられているから。
・・・
3人組になって、
話す人、聞く人、時間を計って観る人にわかれる。
もちろん、聞く人も勉強になるが、
一番勉強になるのは「話す人」だと先生は言う。
聞く人は、話す人の気持ちを知っていることが一番大事だと。
先生は電話相談をしているボランティアの人たちの講師もしているのだが、
ある日、電話相談の講習で一番効果があるのが、
「こっそりと自分で電話相談にかけてみること」
だと気づいたそうだ。
「
こういう聞かれ方をすると、話しやすいんだ。
こんな聞かれ方って、意外に傷つくんだ。」
という話し手の気持ちを知ることが、聞き手としての腕前をあげるために効果がある。
人と関わるときには、
相手の立場に立つことが大切だといわれる。
月並みなアドバイスであり、
使い古された文句である。
しかし、極意は、基本にあり、だと思う。
大切なことは、当たり前のことだったりする。
だが、なぜか年を経るごとに
世の中を複雑な目で見てしまうようになる。
上ばかり見て、足元を見るのを忘れてしまうようになる。
当たり前のことを、当たり前に。
それができている人が、魅力ある人だと、考えたりする。