昨日は家庭教師だった。
中学生の子にはヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」の導入部をつかって1時間話した。
”わたし”の見せてくれる蝶の収集に対して、”不愉快ででもあるかのように口早に”「もう結構」という発言をするあたりで、「楽しいはずの蝶収集なのに、なぜ?」という疑問が湧いてくる。
しかも、あたりが暗くなり、ランプにもかさをかけて、お互いに顔が見えない。
外は夜の闇に包まれて、ただ変えるの声だけが聞こえる。
苦い経験を話すためのセットアップが、実にたくみに組まれていく感じがする。
さすがノーベル文学賞受賞者。
その後は、高校数学。
解と係数の関係について。
ついでに、AIから教えてもらった「数直線の長さ比べ」の話をした。
証明がビジュアル的なのが、この問題のいいところだ。
数学はあまり得意ではなさそうだったが、数直線の話には興味を持ってくれた。
教えるということは難しい。自己満足で終わってしまわないように気をつけなくてはいけない。
でも、難しいけど、やっぱり面白い。今のところ。